あつぎ美容クリニック

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シリコン豊胸のリスク、トラブル一覧

A) バストの位置が高すぎる

バッグを挿入するためのスペースの剥離が不十分であったり、バッグがスペース内の高い位置に固定されたりすると、バストの位置が高くなってしまいます。

対応
バストの位置が高すぎる場合は、バッグの入っているスペースを下方に広げる処置を行います。術後1週間以内に明らかに位置が高すぎると判断した場合は、すぐに処置を行います。術後1週間以降に高すぎたと判断した場合は、4カ月以上経過をみてから処置を行います。

B) バストの位置が低すぎる

バッグを挿入するためのスペースが下方に広がり過ぎると、バストの位置が低くなってしまいます。

対応
アンダーバスト再切開による下方固定、あるいはバッグの抜去・再挿入等で対応します。
再切開により、好ましいアンダーバストのラインに合わせて狭くする範囲を糸で固定し、剥離され広く開いたスペースを癒着させて小さくします。浅い層と胸壁の筋肉の間を固定し、広く剥離されたスペースを癒着させて小さくします。アンダーバストの糸で固定している場所にエクボの様な凹みができます。時間とともに馴染んでいきますが、6カ月ほど続くこともあります。
バッグの抜去・再挿入をする方法は、バッグを抜去し、4カ月ほど待つとバッグを入れていたスペースが癒着し、元の状態に戻ります。その後、再度バッグを挿入します。

C) 希望のサイズにならない

術後3カ月ほどはむくみのため、仕上がりよりも大きく見えます。術前に豊胸後のバストの大きさや形を正確に予測することはできません。術後、完全に希望のサイズにならない可能性があることを予めご了承下さい。

対応
ご希望の場合、バッグの入れ替えを行い調整します。サイズアップの場合、バッグの輪郭が浮き出る、被膜拘縮、感染の可能性が高まる等のリスクが伴います。体型や状態によっては、それ以上大きなサイズのバッグへの入れ替えが難しい場合もあります。

D) 左右差、位置のズレ

元々のバストの左右差により、仕上がりの位置や大きさに左右差、位置のズレが生じることがあります。左右差は、バッグを入れた際の位置のズレによることもあります。

対応
左右差が気になる場合は、状態により上記A、B、Cに準じます。

E) バッグの輪郭が浮き出る

元々バストが小さい方や皮下脂肪が少ない方は、シリコンバッグの輪郭が浮き出て見えることがあります。姿勢によってはバッグが折れてシワが入り、シワのラインが浮き出ることがあります。

対応
輪郭が浮き出た場合、バッグの周りに脂肪注入やヒアルロン酸注入を行うか、小さなサイズのバッグに入れ替える等の処置をします。

F) 被膜拘縮

異物であるバッグを入れることにより、免疫反応によってバッグ全体に膜ができます。膜が縮むと硬くなり、不自然な形になることがあります。

対応
被膜拘縮が起こるのは稀ですが、起きた場合はバッグを抜去するか、被膜を切除してバッグを入れ替えます。入れ替える場合、被膜の切除を行うため、アンダーバストを切開する必要があります。被膜拘縮が起こる原因は色々ありますが、体質も原因の一つです。入れ替えを行っても、再度被膜拘縮を起こす可能性があります。

G) 胸の中でバッグが動く

バッグを入れるために作ったスペースの中でバッグが回転したり、ひっくり返ることがあります。

対応
胸の中でバッグが動いた場合、マッサージを行ってバッグを正しい位置に戻す処置を行います。改善されなかった場合は、再度切開して修正します。

H) 傷跡が気になる

傷跡が赤く盛り上がる、幅が広くなる、色素沈着、凹む等、傷跡が目立つ場合があります。

対応
体質によって、傷跡がケロイドのように赤く盛り上がる場合があります。その場合は、ステロイド注射で対応します。ステロイド注射は、傷が凹む・毛細血管が浮きでるといった副作用があります。色素沈着が起きた場合は、色素を薄くする外用薬や肌のターンオーバーを早める外用薬を必要に応じて処方します。目立つ傷に対しては、再度切開し縫合する処置をします。

I) インプラントの破損

通常、バッグが破損することは考えにくいですが、非日常的な力が加わることによって破損する可能性もあります。

対応
バッグが胸の中で破損した場合、バッグを抜去、または入れ替えます。できる限り、バッグの破片と中身のシリコンジェルをかき出しますが、多少体内に残ってしまう可能性があります。元々胸の組織とバッグの癒着が強い場合、ワキからの手術ではバッグの破片をきれいに取りきれない可能性もあります。残ったバッグの破片をしっかり取り除くことをご希望される場合、アンダーバストに沿って切開し、バッグの破片を除去します。

J) 感覚麻痺

術中にバストの知覚神経が引き伸ばされるので、バストの皮膚や乳輪・乳頭の知覚が鈍くなることがあります。

対応
時間の経過とともに感覚が戻ってきます。日常生活には問題ない程度ですが、完全には回復しない場合もあります。

K)感染(化膿)

術後、熱感・痛み・腫れ・赤みが増す、あるいは長引く場合には感染が疑われます。

対応
感染が起こったまま放置すると、菌が全身に広がり高熱が出る、胸の皮膚が破れて膿が外に出てくることもあります。皮膚が破れた場合は傷跡が残るため、破れる前の早急な処置が必要となります。
感染が起きた場合、内服薬服用や抗生剤を投与して経過をみます。それでも改善しない場合は、バッグの抜去が必要となります。状態によっては、早急にバッグを抜去しなければならない場合もあります。抜去後の再挿入の時期は、少なくとも抜去手術から4カ月経過した後、感染の原因となる細菌が完全に消えてからとなります。

L)血が溜まる

術後、皮膚の中で出血が起こると、傷の中に血が溜まって腫れ上がります。

対応
傷を開け、溜まった血を排出する処置をします。

M) 傷が開く

稀に、糸が外れて傷が開いてしまうことがあります。

対応
傷が開いた場合は、再度縫合します。

N) 中縫いの糸が出てくる

皮膚の下の組織を縫い合わせている糸が出てくることがあります。

対応
糸が出てきた場合、そのままにしておくと化膿する恐れがありますので、早めに抜糸を行います。

O) 術中の出血

手術中、スペースを作る操作によって太い血管が傷付き、大量に出血する可能性があります。

対応
ワキからの切開の場合、出血を止められないことがあります。その場合、乳房下縁を切開して止血します。

H)テープかぶれ

術後、傷口を保護するためにテープを貼ります。皮膚の弱い方は、テープかぶれを起こす場合があります。水ぶくれができたり皮膚がむけたりすると、その後色素沈着を起こすことがあります。

対応
色素沈着が起きた場合は、色素を薄くする外用薬や肌のターンオーバーを早める外用薬を必要に応じて処方します。

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