眼瞼下垂・くぼみ目
眼瞼下垂(がんけんかすい)とは「瞼が下がっている」「瞼がしっかりと開かない」症状の病気です。下がった瞼を開こうとして、無意識に眉毛を上げる筋肉に緊張がかかり、頭痛・肩こり・不眠・うつ病の原因となることがあります。
種類
・先天性眼瞼下垂
生まれつきの眼瞼挙筋の形成不全などが原因で起こります。片目だけが開きにくい場合が多くあります。
・後天性眼瞼下垂
パソコンの長時間使用など目を酷使する、化粧やアレルギー疾患などで過剰に瞼を擦る、コンタクトレンズの長期装用などが原因で起こります。
・老人性眼瞼下垂
加齢によって皮膚が伸びることが原因で起こります。
簡易自己診断
下記のチェックリストに該当する項目の多い方は眼瞼下垂である可能性があります。お早めに医師の診察をお受け下さい。
□瞼が重いと感じる
□眉毛を上げないと見づらい
□夕方に瞼が下がってくる
□左右の目の大きさが違う
□強い眼精疲労がある
□肩こりがある
□偏頭痛がある
□パソコンを使う時間が長い
□コンタクトレンズを使っている
□目をこする癖がある
□若い頃より目が小さくなった
□おでこのシワが多い、または深い
□瞼が窪んでいる
眼瞼下垂切開
手術によって挙筋腱膜と瞼板を再固定する、余分な皮膚を切除することで、瞼の開きを改善します。挙筋機能がない場合は、大腿筋膜張筋腱を瞼に移植します。
老人性眼瞼下垂など、筋力や腱膜に問題がない場合は、余分な皮膚を切除するだけで改善します。
施術時間
片側20分程度
痛み
目薬の麻酔や局所麻酔を使用します。
術後
施術後すぐにメイクや洗顔、コンタクトレンズの使用が可能です。
経過
術後数日から2週間ほど腫れや内出血の青ずみが出ることがあります。
注意点
切開した傷は半年から1年で目立ちにくくなりますが、全く無くなる訳ではありません。もともとの左右差は手術で解消されないことがあります。
眼瞼下垂埋没
切らずに糸を埋め込むことで眼瞼下垂を改善する治療です。
上瞼を持ち上げる組織を糸で吊り上げて目の開きを改善します。
施術時間
10分程度
痛み
局所麻酔を使用して痛みを抑えます。
術後
施術後すぐにメイクや洗顔、コンタクトレンズの使用が可能です。
経過
術後数日から1週間ほどは、腫れや内出血の青ずみや黄ばみが出ることがあります。数日から1週間ほどは、目が閉じにくい、異物感、違和感などの症状が出ることがありますが時間の経過とともに改善します。
注意点
もともとの左右差は施術で解消されないことがあります。他院術後などで瘢痕がある場合、切開しないと開きが得られない場合もあります。
チェックリストに該当する方でも、眼瞼下垂ではなかったり、軽度であったりすることもあります。
目の上のタルミとり手術や、負担の少ない若返り治療などで症状が改善する場合もありますので、まずはお気軽に医師にご相談ください。